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おもちゃショーに思うこと

現在ビックサイトで開催中のおもちゃショーにふらっと出向いてきました。
最近、展示会視察が趣味化している気がしています。

今回、ちょっと面白かったな、と思ったのがコレ
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『ツミコレ』という、ただ単に小さなフィギュアを積み上げるというおもちゃ。
http://www.happinettoys.com/tumicolle/index.html
その、あまり意味の無い無限大の遊び方が面白いと感じました。

ミーティング時とかに手遊び用に置いておきたいと思います。
個人的には、にゃんこ先生とザクの組み合わせかな。タチコマもいいな。

あとは、食玩コーナーで売っているみたいですが、『もじバケる』も面白かった
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これで一個¥150。


で、こっからが考察。

一つ目は、日本にはやっぱり金融教育という概念は存在していないのかな、ということ。
金融に関連するようなおもちゃって、やっぱりほとんど無いんですよね。
大人になって真剣に考え続けなくてはいけないことのベスト3に、殆どの人がお金のことって
入っていると思うんです。

だからこそ、もう少し子供の頃からきちんと金融知識を入れてあげる必要がある。
そうすれば、もっとリスクと資産を効率的にマネジメントし、より豊かに生活できるようになるはず
だし、FXおばさんみたいな悪い意味でマネーゲームのプレーヤーに陥る人も減ると思う。

おもちゃメーカーさん、是非とも金融ゲームを開発してください。
あ、でも投資銀行とかウォールストリート系ではなく、保険や自己資産管理でどうやって自分の
生活をマネジメントし、豊かな生活を手に入れるか的な、人生ゲームの発展版みたいなやつですよ!


二つ目は、知育に関して。
結局おもちゃ業界も 未だにキャラクター依存のモノ売りビジネスが大半で、新商品といっても
キャラクターの対象が変わったか、せいぜいスマホを使っているとか技術ドリブンの話し。
あたらしい”遊び方”を提案するようなイノベーティブな商品って、ほとんど無いんですよね。

だから、マーケットセグメントが同じメーカーのブースは、取り扱っているキャラクターが違うくらいで
どこも似たり寄ったりで面白くない。

まあ、こういう大人が想定した面白くない遊び方のおもちゃ(というか、そもそも遊び方なんて想定
されていないような商品もあるが)で、子供達は自由な発想でとんでもない新しい遊び方を
イノベーティブに生み出してしまう、という流れがあるかもしれないので、これはこれで良いのかも
しれないのだけれど、おもちゃを知育のツールだとした場合の物足りなさというか、
現在の日本人のイノベーティビティビティの欠如に直結しているように映ってなりません。

ウルトラマンやプリキュア、ポケモンのおもちゃが悪いとは言いません が、
おもちゃメーカー各社には、これらのおもちゃを使ってどうやって遊ぶのか、どうやって遊ぶように
導けば子供たちの発想力を育てることに、より効果的に寄与するのか、その辺りを自覚を持って
もう一度よく考えて吟味頂き、毎年 キャラクターのお色直しではなく、新たな遊び方が提案される
ような展示会になって頂きたいと思います。

結局、これはおもちゃ業界の話だけではなく、前述のテレビメーカーを筆頭に日本のメーカー各社
共通の課題である、『良い物を作れば売れる』と信じるモノ主義の幻想に問題の根源があり、
つまりは『お客様は商品をどう使いたいのか、使うべきなのか』といった、ユーザビリティー・ニーズ
さらには顧客第一主義が、まだまだ本当の意味で実践されていないことを表しているのだと、
あらためて実感してきました。
by kinase | 2012-06-16 11:32 | 考える
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