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無能な官僚の作られ方

鍵は現代の学校教育システム。

日本の教育システムは完全な詰め込み型。
日本の教育システムでは、生徒は高校、大学という具合に節目節目で受験というフィルターをかけられ、ランク付けされる。

当然、よりよいランクに進むためには、授業は対受験用の知識習得中心になる。
いかに効率的に知識を頭に詰め込むか、そしてそれを引き出すかという作業しか行われない。

そして、そこには、「どんな問題も必ず正解が一つだけ存在する」という大前提がある。
マークシート式のセンター試験や穴埋め問題などが典型。

小学校入学から高校・大学までの間に、正解一つの課題を与え続け、疑問を抱かずに効率よくこなせる人間だけを引き上げる。
そして社会に出る頃には「与えられるものはこなせるが、自ら考え主体的に解決することはできないからっぽ人間」を量産するシステム。

このシステムの中で勝ち抜き、選び抜かれ、最後に国家公務員一種というフィルターをも通過して見事到達したゴールこそがエリート官僚。

ハイ、こんな人達に想像力だイノベーションだと期待するほうが無理。
そんなこと期待されたって、言われたとおりに敷かれたレールに素直に従い一生懸命頑張って、お国に滅私奉公してきたんだからっていう言い分もよくわかる。
むしろ、官僚の方々は被害者なのかもって、同情感さえ漂います。

でもね、実社会では、明快の答えのある問題の方が少ないでしょ。
本当なら、子供たちには、あるかないかわからない答えを自分で考える、そしてそのための理論を構築する作業を学ばさせてあげることが必要。それが本当の”教育”なんじゃないのかな?

【参考文献】
若者はなぜ3年で辞めるのか?
城繁幸 光文社新書
by kinase | 2007-03-21 01:05
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