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ルールが守られる自由で開かれた市場とは

今日、個人的に非常に驚いたニュースがあった。

『東京証券取引所は、不正な利益水増しが発覚した日興コーディアルグループの株式上場を維持すると発表した。東証は「(不正会計が)組織的、意図的とまではいえない」と述べ、不正の影響が重大な場合に上場を認めない東証の上場廃止基準には該当しないと判断したとのこと。

不正会計という本質では、カネボウやライブドアと何ら変わりがないはずなのに、なぜ?
という疑問を多くの方が持たれているはず。

今のところ、東証に大きな混乱は見られないが、世界市場の中で、外国人投資家の東京市場に対する『信用』という大きな傷を残す結果となったのは明白。
東証の信用リスクが高まり、外国人投資家の利益確定売りによる市場からの撤退が進み、株価の下落が進むというシナリオは日本全体にとってマイナスでしかない。

最近の金融庁の介入による横暴は、あまりに目に余る。
金融という枠組みの中では、もはや鎖国状態ではいられない時代なのに、それでも自分たちがイニシアティブを取っていけると思っている。今に始まったことでもないが、キャリア役人の選民思想にも困ったモノだ。
自分たちのプレゼンスを誇示するのも結構だが、金融全体の枠組みの将来のビジョンを示し、皆が納得できる適切な施策を、責任説明を持って実行していって欲しいモノだ。

もっとも、想像力・イノベーションの能力なんて求められることの無かった官僚の方々に日本の未来のビジョンなど描けるわけもないが。
(このことも、後日書きますネ。)
by kinase | 2007-03-13 00:06 | 考える
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